共同代理でのオンライン申請(共同申請)

権利者代理人・義務者代理人での共同申請

売・買の代理人が分かれて、所有権移転登記を申請する場合、
京都では、売側司法書士が、買側司法書士に、登記申請を委任する「復代理」方式が主流です。
大阪では、権利者代理人・義務者代理人として申請する「共同申請」が主流なのかな?
(私は京都なのでわかりませんが、大阪の先生と取引するとき、共同申請を希望される場合が多いです。)

まあ、どっちでもいいんですけどね。

ただ、権利証紛失などにより、本人確認情報を利用する場合、「本人確認情報の申請は、復代理できない」という規定があり、共同申請にせざるを得ません。

共同申請にする場合、相手の先生から、
「共同申請だから、オンライン申請はできませんね。」
って普通に言われます。
いや、できますけど?

電子署名での本人確認情報

書面申請であれば、
・本人確認情報に司法書士の職印を押す

・各ページに割印もする
・職印証明書を添付する
・職印証明書は、司法書士会に取りに行って、500円払う
・500円がもったいないので、職印証明書は原本還付する
・原本還付したものの、使う用事がなく、3ケ月経過する
・最初に戻る

これ、よく考えたら、本人確認情報をPDFファイルにして、電子署名すればいいんですよ。

すると、
・割印不要
・職印証明書の添付不要
・司法書士会に行かなくてよい
・500円不要
・原本還付不要
・期限なし

まあまあ最近まで、この方法を思い付かなくて、時間とお金を結構ムダにしました。

こんな良いことだらけの方法、

「共同申請だから、オンライン申請できない」
→「本人確認情報に電子署名できない」
なんて、もったいない!
オンライン申請でやらしてくれよ!

オンライン共同申請の、よくわからないところ

実は、
「オンラインで共同申請したくて、色々調べてたら、このホームページが出てきた。」
と言って、問い合わせの電話が何件かありました。
そこで、共同代理申請のページをリニューアルしました。
(令和元年10月1日変更)

実際に行うとき、よくわからないのは、次の点だと思います。
① 申請書は、誰が作成するの?
② 登記原因証明情報は、いつ、誰が添付するの?
③ 2人が電子署名って、いつ、どこで、どうやるの?
④ 申請書は、誰が申請するの?

①と④は、買側だと考えて、これからの話を進めます。
(売側が作成・申請してもいいですけど、それなら、買側がいる意味がない・・・)

登記原因証明情報の添付の問題

通常は、登記原因証明情報は、買側が持って帰ります。
すると、添付するのは、当然、買側です。

ここで大事なことは、
電子署名してから、登記原因証明情報を添付することは、できません!(できますが、電子署名が消える)
だから、登記原因証明情報を添付する前に、売側が申請書に電子署名することはできません!

ということは・・・
どうすりゃいいんだ?

登記原因証明情報の添付 方法①

取引
→ 買側が、登記原因証明情報を添付(電子署名はしない)

→ 買側が、申請書データを、売側にメール(申請書データを取り出す方法)
→ 売側が、申請書データをインポート
→ 本人確認情報があれば、売側で添付
→ 売側が、電子署名
→ 売側が、申請書データを、買側にメール
→ 買側が、申請書データをインポートし、電子署名
→ 買側が、登記申請

復代理での申請と同じように、「登記原因証明情報は買側が添付」にすれば、この順番になります。

つまり、取引終了後に、「買側→売側、売側→買側」と、2回のデータのやり取りが必要ですね。

どちらかの先生が、取引後に次の用事があったら、もう一方の先生は、相手からの連絡を、ずーっと待たなければいけない。
うーん、これはどうだろう。

登記原因証明情報の添付 方法②

買側が、取引までに、申請書データを売側へメール(申請書データを取り出す方法)
→ 売側が、申請書データをインポート
→ 取引

→ 取引後、売側が、登記原因証明情報を添付
→ 本人確認情報があれば、売側で添付
→ 売側が、電子署名
→ 申請書データを、買側へメール
→ 買側が、データをインポート
→ 買側が、電子署名
→ 買側が、登記申請

この方法だと、取引後のやり取りは、売側→買側の一回です。
いいんじゃないでしょうか。
ただ、この方法には、いくつか問題点がありまして・・・

登記原因証明情報の添付 方法②の問題点

・取引までに申請書を作って、売側に送らなければいけない。
 忙しくて、できません。

(解決方法)がんばれ~

・取引まで住所氏名情報がわからず、申請書が作れない。

(解決方法1)取引後に、申請書を完成させ、売側にメール
       → これなら、方法①と同じじゃねーか。
(解決方法2)売側で申請書に追記してもらう。
       → 買側の責任を、売側が負うの?

・売側が登記原因証明情報を添付する
→ 通常、登記原因証明情報は、買側が持って帰りますが?

(解決方法)取引時にコピーをもらっておく。または、カメラで撮っておく。

こんなところでしょうか。

「取引までに申請書が完成できない場合」
「売側に申請書をメール後、誤字脱字が見つかった場合」
が、大問題ですね。

方式②の方が、時間は早そうですが、やっぱり、方式①の方がいいのかな~?

取引までに登記原因証明情報を添付する

前日までに登記原因証明情報を入手できれば、他の方法もあるんじゃね?
と思ったあなた。

私は、わかっていて、この方法を考えていません。

なぜなら、昔、登記官が講師のオンライン申請研修で、
「PDFファイルの作成日時は確認します」と言われたからです。

つまり、

「申請日前に、登記原因証明情報のPDFファイルを作成することは、できないはずですけど?」
ってことですね。

登記官がこれを言ったとき、
「申請日の日付を書いた登記原因証明情報を、前日までに添付して、準備することができない、ってことですか? そんなの、不便じゃないですか!」
と質問し、登記官と他の研修者の失笑を買った方がいらっしゃいましたが、それは置いといて・・・

「登記官が言った、この事実を知らない」
「前日までに添付しているが、補正に当たったことはない」
という先生は、たくさんいるようです。

実際に、調査が行われているのか? 補正事由なのか? は、私にはわかりません。

しかし、「登記原因証明情報の無効」という危険がある以上、面倒ですが、私は、申請同日にPDFファイルを作成・添付しています。

内緒の方法

結局、共同代理でのオンライン申請は、
「電子署名のために、売側と買側の間で、データのやり取りが必要」
というところが、全ての問題と手間なんですよね。

これを解消する方法が、あるにはあります。
電子署名データを「ピーーー」して「バキューン」すれば、一方で二名以上分の電子署名ができます。

しかしそれは、自分の実印と印鑑証明書を他人に渡すことに等しいです。
しかも、実物と異なり、電磁的記録ですので、もらった方はコピーし放題。

司法書士同士で、実印を悪用したり漏洩したりすることは、ないと思いますけどね。
他人の電子署名で登記申請しても、何の得もないですし。

とても信頼できる先生同士なら、やる価値はあるでしょう。
いつもの単独代理申請と、ほとんど変わらない方法で、共同申請できますから。

「ピー」「バキューン」が知りたい方は、お問い合わせページよりどうぞ。リンク先

2人以上の電子署名

「電子署名って、1人が行ったら、申請書データが『署名済み』ってなる。
もう1人は、どうやって署名するの?」
と悩んだ方。

答えは簡単。その状態から、重ねて何人でも電子署名できます。
特別なやり方もありません。いつもと同じように署名するだけです。

なお、何人署名しようと、申請書データの見た目は変わりません。
2人以上が電子署名しているんだ、という確認はできませんが、そこは機械を信じましょう。

しかし、「どうしても確認したいんだ!」という几帳面な先生は、
(私のことでは、ありません)
次の項目を読んでください。

何人の電子署名が付いているか、確認する方法

最初に言っておきます。

私が勝手に見つけた方法です。きちんと発表された方法ではありません。
そして、スッキリする方法ではないです。さらに、面倒くさいです。

それでも、何とかして確かめたい、石橋を叩いて渡る先生(私のことではありません)は、期待しないで読んでください。

書き出した申請書データの中身を見てみましょう。 
(「export」ファイルを開く)



保存した申請書の数だけ、またフォルダがあります。
見たい申請書のフォルダを、また開きましょう。



すると「署名・送信」というフォルダがあります。
開きましょう。


すると、また色々な意味不明ファイルが出てきますが、その中に「index」というRDFファイルが、あるはずです。

このRDFファイルとは何なのか、私にはサッパリわかりませんが、開こうとしても、「開くために使うプログラムが、ありません」的なことを言われて、普通には開けません。

これを、「メモ帳」プログラムを使って、ムリヤリ開きます。(メモ帳での開き方は、こちら)
たぶん、大事なファイルですので、indexファイルを、どこかにコピーしてから、コピーの方を開くようにしましょう。


メモ帳の中身は、また意味不明です。
が、その中に<署名情報>と書かれている部分があるの、見つけられますか?
(目だけで見つけるのは難しいので、パソコンの検索機能「Ctrl+F」を使って探してみましょう。)


もし、あなたが、電子署名をしていない申請書で、この作業を行ったら、
<署名情報>の後には、何も書かれていないはずです。

もし、あなたが、1人だけ電子署名をした申請書で、この作業を行ったら、<署名情報>と、</署名情報>の間に、山ほどの暗号が書かれているはずです。



この暗号をコピーして、A4の大きさの、マイクロソフト ワードファイルに貼り付けたら、2ページ分ありました。


では、あなたが、2人が電子署名をした申請書で、この作業を行ったら、<署名情報>と、</署名情報>の間に、エベレスト山ほどの暗号が書かれているはずです。
この暗号をコピーして、A4の大きさの、マイクロソフト ワードファイルに貼り付けたら、4ページ分ありました。

はい。1人分で暗号2ページ。2人分で暗号4ページ。
3人、4人と電子署名すると、そのうち、2の倍数にはならないかもしれませんが、1人と2人では、明らかに暗号の量が違うことがわかりました。


あ、以上です。
暗号の中身? 何かキーワード的なもの?
一応探しましたが、全然わかりません。
ほら、だから、スッキリしないって、言ったでしょ。





Q&A

これまでに、問い合わせがあったり、実際に自分でやってみて初めてわかったことです。
みなさんの悩みと同じ質問があれば、役立ててください。

Q 「export」ファイルを開くと、複数のファイルがあります。
  そのファイルの中にも、さらに複数のファイルがあります。
  インポート、エクスポートするときには、一体どのファイルを指定するのですか?

A 「export」ファイルを指定してください。
  通常、「export」ファイルを開く用事はありません。

Q 共同申請の場合、登記原因証明情報や電子署名の添付は、何か特別な方法を行うのですか?

A 特別な方法はありません。ひとりで申請するときと、まったく同じです。

Q 私はまだ電子署名していないのに、相手側の司法書士が電子署名したので、申請書データが「署名済み」となってしまいました。
  私はもう、署名できないのでしょうか?

A 「署名済み」の上から、さらに署名できます。
  特別な方法もありません。
  何も気にせず、いつもと同じように署名してください。

Q 私は、司法書士専用ソフトを使っているので、法務省の「申請用総合ソフト」は使っていません。
  インポートやエクスポートは、どうすればできるのですか?

A それは、ソフト会社に聞いてください。
  残念ながら、私は法書士専用ソフトを使っていないので、まったく知りません。
  ソフト会社に電話して教えてもらった、という先生がおられました。

Q 共同申請したら、「書面により提出した添付書類の内訳表」の代理人の欄が、空白になりました。
  売側・買側の両方が、署名捺印しなければいけないのでしょうか?

A 京都本局では、買側だけで問題ありませんでした。
  このあたりは、法務局によって取扱がちがうかもしれませんね。
  または、内訳表の添付や押印が法律化されてないから、「このやろう」と思われつつも、補正対象にならないのかも。

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